現在「デザート」で連載中の「花野井くんと恋の病」。
2018年から連載が開始したこの作品は、2021年6月に電子版を含めた累計発行部数が220万部を、超えました。
また、2018年に「第9回ananマンガ大賞」に準グランプリとして選ばれました。
2021年には「第45回講談社漫画賞少女部門」にもノミネートされ受賞するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いで人気を得ている「花野井くんと恋の病」。人々を引きつけるその魅力を考察しました。
花野井くんが醸し出す不思議な魅力!
漫画のタイトルにも入っている「花野井くん」。彼は主人公ほたるのクラスメイトであり、彼氏です。そして「頭も顔も偏差値80越え」と言わしめる美貌と頭脳を持っています。
街を歩けば振り返らない女性はいないと言う甘いマスクは、数々の女性を虜にしていくのですが、彼には見た目では分からないギャップがありました。
それは、恋愛において相手に尽くし過ぎてしまうこと。彼は付き合った女性に尽くして尽くして、尽くしまくった挙げ句「重い」と言われ振られるといった恋愛を繰り返してきました。
「イケメンなのに尽くし屋さん」と言う彼の不思議なギャップに、読んでいて興味をそそられます。「花野井くんは、どういう人なのか」が知りたくて、ページをめくる手が止まりません。
ほたると出会いお付き合いをすることで、徐々に花野井くんの恋愛体質が、明らかになっていくのですが、その過程がとてもおもしろいです。
一見偏った恋愛に思える花野井くんの恋愛なのですが、その真相は真剣そのもので「好きな人のために何かしてあげたい」という真面目な気持ち。
その真相を知っていくにつれ、花野井くんの魅力がグッと増します。
読んでいるうちに、花野井くんの不思議な魅力にハマること間違いなしの作品です。
主人公ほたるのピュアで可愛いところ!
「花野井くんと恋の病」の主人公である「日生ほたる」は恋愛をしたことがないピュアな女子高生。花野井くんと出会い、関わっていくうちに惹かれていき、初めてお付き合いをすることになります。
ほたるの良いところは、他の人が知ると引いてしまう花野井くんの、重い恋愛体質と真剣に向き合い、決して否定をしないところです。
どんなに花野井くんが恋愛において、重い言葉を言っても、ほたるはきちんとそれを受け入れます。そして優しくアドバイスするのです。
見た目はあどけなさが残るほたるですが、中身はしっかりしています。また、ほんわかしているところもあり、見ていてとても癒されます。
花野井くんとお付き合いをすることで、初めて恋する気持ちを知ったほたるが、とても可愛くて読者の心を引きつける魅力の一つだと思います。
ほたるは、まさに読者の方が友達になりたいタイプの女子だと思います。一緒にいて、ほのぼのと癒されますし何より悪口を言ったりしません。
花野井くんと前に付き合っていた女性と、出くわしてしまったほたるが、花野井くんの重い恋愛に対して色々と言われてしまう場面があります。
普通だったらドン引きしてしまいそうなのに、ほたるは花野井くんの中身をきちんと尊重して、花野井くんを守ろうとするのです。
読めばほたるのピュアで優しいところに、魅力を感じずにはいられません。
お互いを大切にする恋愛に胸キュン!
相手に尽くすことに生きがいを感じてしまう花野井くんと、恋する気持ちが分からない恋愛初心者のほたる。一見正反対の二人ですが、中身は二人ともピュアそのものです。
二人のやり取りが可愛くて、読むたびにドキドキしてしまいます。
花野井くんの自分自身を犠牲にしてでも、相手に尽くすといった恋愛に対して「お互いを大切にする」恋愛を重視するほたる。
花野井くんもほたると関わっていくうちに、ほたるの真っ直ぐに向き合ってくれるところに、強く惹かれていきます。
ほたるも、花野井くんの優しさや甘すぎる言葉に最初こそ戸惑っていたものの、少しずつ惹かれていきます。
二人の距離が近づくほどに、恋愛の楽しさだけではなく、苦しさももちろん生まれてくるのですが、その障害を二人で乗り越えていく姿が、とても素敵でした。
「花野井くんと恋の病」は、ただの恋愛漫画ではありません。恋愛として人を好きになることのもっと深い部分である、人と人との繋がりを大切にしている作品です。
それは相手を思う優しさだったり、相手を傷つけない思いやりだったり、そういったところに読者の心は、引かれていくのではないかと思います。
お互いを大切にする恋愛なだけに、心打たれる場面やセリフが多々ありました。
ほたると花野井くんの恋愛から学ぶべきこと!
「花野井くんと恋の病」は、心が動かされる恋愛漫画でした。二人の姿から学ぶべきことが多々ありました。
花野井くんとほたるの恋愛を通して、人と人の深い繋がりを感じることができます。花野井くんのように、相手に尽くしてばかりの恋愛では、もちろん長続きはしません。
ほたるの言うように、自分と相手のお互いを思い、寄り添う気持ちが一番大切です。二人でうまくバランスをとりながら、お互いを支えあうことの大切さを、この作品で学びました。
また、同時にほたると花野井くんのカップルのように、優しく穏やかな恋愛に強い憧れを持ちました。
そういった面から「花野井くんと恋の病」は、読者の心を引きつけて離さない、魅力ある作品なのだと強く感じました。
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