漫画「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズの魅力とは?【ネタバレ注意】

バトル漫画でもとにかく敵との駆け引きを用いたバトルを見たい。そういう時、漫画ファンのほとんどの方がこの漫画の名前を挙げるでしょう。

それは「ジョジョの奇妙な冒険(通称・ジョジョ)」です。

老若男女、あらゆる人から人気を得ている漫画になります。1986年から週刊少年ジャンプで連載され、2005年にウルトラジャンプに移行。その後もシリーズの人気が止まることはありません。

SNSのコミュニケーションでは、当作品のキャラクターの台詞で交流を深めているぐらいです。そんな、ジョジョの「奇妙」な魅力について語っていきましょう。

バトルにおける駆け引きが読者を惹きつける(心理戦が魅力的)

この漫画で一番魅力的なポイントは何かと言われると、筆者はバトルだと考えております。ジョジョは主に「知恵」をめぐらし戦うというのがメインのバトルになります。

バトルの環境にある道具や建造物、植物などを利用して強い敵を倒すというのが筆者の伝えたいことですが、読んだことがない方は「どういうことだろう?」と思われますよね。

バトルについて、理解されるためにはジョジョシリーズに登場する「波紋」と「スタンド」の2つの概念を理解される必要があります(前者に関しては3部以降活躍しません。3部で申し訳程度に出てくるのですが、ラスボスは存在を知っていて対策してきます)。

ジョジョにおける波紋というのはこの漫画内にある独特の呼吸法のことをいいます。この技術は、生命エネルギーを活性化させることができます。

例えば、水中にいる時にその技を使えば水面にありえない波の模様が現れます。

ジョジョにおけるスタンドも解説いたします。この概念は3部から初めて登場します。スタンドというのは人間に取りついた幽霊です。

取りつかれた人間はその幽霊を使って、物理的に攻撃したり、特殊能力が使えたりします。

バトルに使われる技はご理解頂けたと思います。どんな知恵が使われているのか具体例をいくつか挙げます。

2部で動きの素早い敵を相手にし翻弄される主人公。敵は身体能力に優れていて主人公は追い詰められます。

しかし、そこはメキシコの砂漠の中。サボテン(水分が多い)があり、主人公はサボテンに波紋を流し爆発させ敵を体中針まみれにして倒します。

3部では、相手(1人だけ)の考えていることを読むスタンド能力を持った敵と戦う場面があります。バトルの内容はテレビゲームで勝敗を決めるというものになります。

野球ゲームなのですが、敵は主人公の考えていることを読めるために変化球をあらかじめ予測してそのコースに合わせてバットを振るというイカサマができます。

しかし、主人公は敵の能力のカラクリを見破ります。主人公の仲間(2部の主人公)は機械をハッキングし操作するスタンド能力を持っています。

主人公に代わって近くにいる彼がゲームを操作して敵を倒しました(彼も敵の能力を見破ったと言えます)。

といった具合に、読者が「こんな強い奴をどうやって倒すの?」と思われる敵をあの手この手で工夫して倒すというのがこの漫画の見どころです。

登場人物の台詞が印象的

ジョジョにはあらゆる名言が登場します。

具体例を挙げていきましょう。

1.おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?

これは主人公(1部)の宿敵、ディオ・ブランドーの台詞です。

彼は吸血鬼であらゆる人間の血を吸うことで生き長らえることができます。

この台詞を言う数日前、彼は主人公との戦いで重い火傷を負います。それを治すには大量の人間の血が必要のはず。そう悟った主人公の仲間がこう尋ねます。

きさま、いったい何人の生命(いのち)をその傷のために吸い取った!?

それに対してのディオの返事がこの台詞になります。

吸血鬼となった彼にとって血を吸うことは、人間が他の生物を食べ生き長らえることと同じ。

2.お前の次のセリフは〇〇だ!

これは、ジョジョシリーズ・2部の主人公の台詞です。

彼が敵と戦っている最中に形勢逆転している時などに使われます。

主人公がこの台詞を言った後に、敵が〇〇と発言し敵が「ハッ!?」となります。強敵に苦戦させられた後に、この台詞を聞けるのがこの漫画の熱いところです。

ちなみに、余談ですが読者の皆様は会社や学校などで親しい方に「次のお前のセリフは〇〇だ!」と言ってみてください。

それに対して、その方が「〇〇、ハッ!?」と返されたら、その方はジョジョファンで間違いありません。

3.あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!

ジョジョシリーズの人気キャラ、ジャン=ポルナレフが発した台詞です。

3部でラスボスを目の前にしているポルナレフ。

彼は階段の途中で立ち止まってラスボスと会話をしています。彼はラスボスの元手下。そして、ラスボスがこう彼に誘いかけます。

その階段を二段降りろ。再びわたしの仲間にしてやろう。逆に死にたければ…足をあげて階段を登れ

一度は、ラスボスに屈服し仲間になったポルナレフ。しかし、築いてきた仲間との友情のために彼は戦うことを選びました。

熱い展開です。勇気を振り絞り階段を登ろうとするポルナレフ。しかし、足を上げたその瞬間です! なんと、彼は階段の下にいました。

これには、彼も読者も彼の身に何が起こったのか理解不能という状態です。この後にポルナフレフは仲間たちと合流し、仲間たちにこの台詞を言ったという流れになります。

2と同じく余談ですが、驚愕の事実などがあったときに、SNSで使われたりします。今度、SNSでバズった内容をこの台詞と同時に使ってみましょう。

「ジョジョ立(だ)ち」の魅力について

この漫画には、独特なキャラクターのポーズが使われます。ジョジョ立ちと呼ばれたりします。単行本の表紙に使われるのですが、漫画内でも使われます。

明らかに異常な構図でキャラクターの動きを表現するというのが面白いところです。「そのコマでキャラクターにこのポーズをとらせるのはおかしいでしょ」とツッコミをいれたくもなります(笑)。

ジョジョ立ちには元ネタがあり、その大半が海外のファッション雑誌を参考にして描かれているとのことです。

具体例をあげていきましょう。

1.ジョナサン・ジョースター

単行本4巻で、主人公、ジョナサン・ジョースターがとっているポーズ。顔の前で手を広げている構図になります。

手の甲をこちらに向けていて、人差し指と中指の間から右目が読者に見えているという感じです。この構図の面白いポイントとしては、明らかに薬指と小指が離れているということです。

普通の人間なら腱で繋がっている指同士の繋がりを無視しているというのが読者を驚かせてくれます。

2. 空条 承太郎

筆者が好きなジョジョ立ちになります。シンプルなポーズでとにかくかっこいい ポーズです。右手をピストルのポーズにしてこちらを向いている構図です。

アニメのOPにも採用され承太郎はこのポーズをとりながら彼のスタンドを出し必殺技の連続のパンチを見せてくれます。

あれを見たとき、演出が熱くてすごく感動しました。

まとめ

ジョジョシリーズがとにかく熱い、面白いということがご理解頂けたと思います。この記事を読んでジョジョを読んでみたいと思われたなら筆者としては嬉しい限りです。

筆者がシリーズを通して、ジョジョを考察するとラスボスには一貫したある法則を持っていると考えております。

もちろん、何かしらの目的があって敵は動くのですが、彼らの思想は結構似ているのです。それは、「安定」ということ。

例えば、2部のラスボスは究極の生命体になるということ。生物の頂点でいられるというのはこれ以上ない「安定」であること。

ジョジョのラスボスの思想や欲望は私たちにも共通しているかもしれません。だから、敵であるラスボスにも感情移入してしまうのです。

ジョジョの台詞ですが、現実の世界でも友人に言ってみたいコミュニケーションツールの一つですよね。

この記事には取り上げておりませんが、「そのうち〇〇(ラスボス)は考えるのをやめた」という台詞もあるのですが、本当にSNSで使ってみたい台詞かなと思いました。

ジョジョ立ちなのですが、あのポーズを友人(主に漫画好き)の前でやってみたいところ。

お読み頂きありがとうございました。

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