週刊少年ジャンプで連載されていた「鬼滅の刃」といえば、ufotable制作のアニメ版が大ヒット、累計発行部数が1億5000万部を突破した国民的人気の少年漫画です。
今となってはキャラクターやストーリーを知らない人のほうが少ないではないでしょうか?
個性あふれる魅力的なキャラクターが多い中で、今回はそんな「鬼滅の刃」人気キャラクターの一人である「我妻善逸」について、魅力をぐっと深堀りしていきたいと思います。
意外な初登場と炭次郎との出会い
善逸の初登場はというと、意外にも早くアニメでは第5話の最終選別の場面です。
その後の再登場のインパクトのせいで忘れられがちかと思いますが、歴戦の勇士のような面持ちにはそぐわない情けないセリフを吐き出しており、この時からすでにヘタレの片鱗を見せています。
この時の善逸の顔の痣についてですが実は、最終選別に行きたくないと駄々をこねた善逸が師匠に尻を叩かれた結果出来たものなのだそうです。
そんな師匠との関係は後程の那田蜘蛛山編のあたりで描かれることになります。
そして問題の再登場、鼓の屋敷まで向かう炭次郎が出会ったのは、道端でみっともなく女の子に縋り付き求婚する金髪の少年でした。
普段は優しく温厚な炭次郎が呆れて物も言えなくなり、世にも珍しい表情を見せる、貴重な場面です。
視聴者と炭次郎の心情はここでシンクロし、 「一体何なんだコイツは…」と呆れかえること間違いなし。
臆病でヘタレで女好き、そんな彼のイメージが確立された印象的なシーンです。
ここまで書くとなぜこんな善逸に人気があるのか不思議に思われる方も多いでしょうが、 彼の魅力はひとえにそヘタレさからの格好良さ、凄まじいまでのギャップにあるのではないかと思います。
鼓の屋敷にて、初戦闘の格好良さと隠れた優しさ
炭次郎、そして視聴者(読者)と最悪の出会いを果たした善逸ですが、彼の真骨頂はここからです。
道端では女の子に縋り付いていた善逸ですが、屋敷で出会った少年に対しても守るどころかみっともなく泣きつき、ついには鬼と出会った際に恐怖に負けて気絶してしまいます。
ところが鬼の魔の手が少年に迫ったその瞬間、雷の如き一閃が鬼の首を捉えます。
この時何が起こったか、何故自分の首が地面に転がっているのか、その鬼には理解できなかったことでしょう。
視聴者も同じ感覚を味わったことかと思います。
鬼と相対しビビりが過ぎる故の気絶から繰り出された、雷の呼吸壱の型・霹靂一閃。
ufotable渾身の美麗な作画に荘厳なBGMも相まった善逸の初戦闘は、先ほどのヘタレな姿からは想像もつかない格好良さに度肝を抜かれた人も多いのではないでしょうか。
しかし、彼の魅力は戦闘時の強さだけではありません。
アニメ第13話で炭次郎が背負っていた箱を伊之助から守るシーンがあります。
炭次郎が「命よりも大切」だといっていた箱。
鬼が入っていることを感じ取りながら、伊之助にボコボコに殴られても守り続ける、そんな彼の優しさにこそ真の強さが表れていると言えます。
那田蜘蛛山にて、善逸の過去と瀕死の決闘
鼓の屋敷では目にも止まらぬ速さで鬼を倒した善逸ですが、ここでの戦いではたったひとり、蜘蛛の毒を喰らい大ピンチに陥ります。
今回も例に漏れず鬼の恐怖に負けて気絶をしてしまう訳ですが、眠りながらの戦いの最中、善逸の心情やバックボーンを知ることが出来ます。
親に捨てられた善逸の生い立ちや、女運のなさからピンチに陥っていたところを助けられ才能を見出された結果、今の師匠=じいちゃんに拾われたということが判明します。
そして眠れる善逸がじいちゃんとの思い出を回想する中で、激しい自己嫌悪やそれでも抱く向上心、お世話になった師匠への強い思いを垣間見ることが出来ます。
何よりその根幹にあるのは弱い人や困っている人を助けてあげたいという、”弱さを知るからこその優しさ”であることがわかります。
彼の優しさ、強さはそんな思いから形成されたものでしょう。
戦闘シーンに関してはもはや言うまでもありませんが、兄蜘蛛の毒を喰らいながらも炸裂した霹靂一閃・六連。
まさに雷が落ちたかような音が轟き疾風迅雷の速さで鬼を斬る、力が入りすぎていると感じるほどの作画で彩られた善逸の勝利の一閃×6は、鬼滅の刃屈指の名シーンといっても過言ではありません。
そして、アニメ放送真っ只中の遊郭編へ
一見臆病者で弱虫のヘタレ野郎・我妻善逸。
彼の魅力をここまで語らせて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
その内に秘めた強さと優しさ、己の弱さを知りながらそれでも立ち向かわんとする彼の姿に、私たちは強い魅力を感じるのではないかと思います。
そんな善逸の魅力は放送中の遊郭編でも遺憾なく発揮されています。
遊郭編では訳あって非常にとんちんかんな格好で鬼と戦う善逸が見れるのですが、放送時にTwitterのトレンドに「鼻ちょうちん」なんてワードが入っていたことに彼のギャップというか魅力のすべてが表れていたように感じます。
何を言っているかわからないという方、そちらでの善逸の活躍はあなた自身の目で確かめてみてください。
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