連載復活!「宝石の国」を一気に知りたい方向け解説【ネタバレ注意】

宝石の国」は2022年に連載再開がアナウンスされた、アフタヌーン掲載の人気漫画です。コミックスは現在11巻。

2017年にはアニメ化にも成功し、これからの展開が注目される漫画です。

優しい絵柄に似合わず鬱的展開、ハードSF設定、そして容赦のない主人公への試練で有名な本作ですが、これを機会に読んでみたいという方も多いのではないでしょうか。

そして連載再開までに何があったのか?を知りたい方のためにも、キーワードとストーリーを中心に「宝石の国」の概要をまとめていました。これであなたも「宝石の国」の虜です。

キーワード:「宝石」。「宝石」とは何?なんで人の姿なの?

地球が6度崩壊し、地上にいた「にんげん」たちの「骨」が時間経過と共に地表に出現したものが、「宝石の国」の宝石たちです。

主人公フォスフォフィライトもこの宝石のひとりです。鉱物生命体として生まれた彼らは、地上で生活しています。

宝石たちは個性があり、一定の年齢になると「金剛先生」によって地球の歴史や知識を教わります。やがて、成長した宝石は仲間として仕事をこなすようになるのです。

見た目が全員美形であるのは、「差がつかないように」という金剛先生の配慮によるものです。

宝石たちは不死身です。砕けたとしても、その破片を集め集合させることで、蘇ります。

宝石たちの内部には「インクルージョン」と呼ばれる微生成物がおり、それらが各宝石の記憶や同一性を保っているのです。ゆえに宝石たちの中には3千歳というイエローダイヤモンドなども存在します。

硬度の弱いフォスフォフィライト、体から水銀が出るシンシャ、寒さの中でしか硬化出来ないアンタークチサイトなど、その体質から自分自身の存在意義に悩む宝石も存在します。

この宝石たちが戦うのが、自分たちを狙う「月人」です。「月人」は、宝石たちを破壊して月に連れ去り、宝飾品に加工します。

時折、欠けた仲間の欠片を持っていることがあるため、宝石たちは失われた仲間を取り戻すため、そして金剛先生を守るため、戦っているのです。そしてすでに、何名かは月へ連れ去られています。

キーワード:「金剛先生」。宝石たちのリーダーである「金剛」とは

果てしない強度と硬度を持ち、長い年月を生きている「金剛先生」。

物語の序盤では、宝石たちのリーダーであり、指導役であるとされています。硬度はあまりの硬さのため不明。その怒鳴り声でフォスを砕いてしまうほど強い力があります。

宝石たちは無条件に金剛を慕い、フォスも「先生を助けたい」心からあらゆる試練を乗り越えていくのです。

しかし、フォスが月に向かったことで金剛先生の正体は明らかにされました。これはコミックス9巻で明らかになります。

金剛は、「大慈悲晶地蔵菩薩」という、かつて地上にいた「にんげんの機械」だったのです。金剛はにんげんのために祈り、その祈りによって「魂」は無に還ることが出来ます。

ひたすらにんげんの魂を祈り続けた金剛ですが、ついにその機能は故障。そして自分と同じように、鉱物の身体と生命を持つ宝石たちと出会います。

金剛はどこまでも美しく、優しい宝石たちの楽園を作ることを決意。そのため「魂」である月人たちの願いを退け、「宝石の国」を築いたのです。

金剛先生の動揺、そして再度の祈りの復活を目的に、月人たちはあらゆる方法で金剛と宝石に襲い掛かります。

宝石たちは真実を知る事なく、ただ先生を守護するために戦っているのです。そしてそれはフォスによって真実を告げられたあとも、ほとんどの宝石たちは先生を慕い続けるのでした。

フォスは孤立し、更なる悲しみと混迷に直面することになります。

キーワード:「月人」。宝石を狙う「月人」真の目的

「月人」たちは、宝石たちを弓矢で射ることで破壊し、月で宝石たちを宝飾品として使用していると考えられていました。

月人の身体は霧状です。鋭利なもので切ると霧散し、宝石たちの攻撃がその月人集団のリーダーを切り裂くことで消失します。

「月人」の名前の通り、月に住んでおり時折地上に出現しては、宝石たちを襲撃、さらっていくのです。

月人の正体は、コミックス8巻で明らかになります。フォスはついに、月に訪れその目的を問いただすことに成功しました。

月人が宝石を狙う理由は、宝飾品のためではありません。月で宝石を砕き、破片をまき散らして月を輝かせることで、金剛先生にプレッシャーを与えるためだったのです。

月人たちは、以前の地球に存在した「魂」でした。にんげんの「魂」である月人たちは、他人の祈りがなければ無に還ることが出来ません。

そのために作られた金剛でしたが、金剛もまた、異常を引き起こしてしまい、祈ることが不可能となります。

その金剛が愛した宝石たちを奪い、月を飾ることで、金剛を強引に祈らせることが、月人本来の目的です。

月人たちが菩薩のような姿であることも、本来は金剛が祈りを捧げる対象であることを意味しています。

金剛より上位の存在として出現し、祈りを命じているのです。フォスフォフィライトはこの真実を知り、「金剛先生を祈らせ、宝石(=仲間たち)を取り戻す」ことを誓います。

月人たちのリーダーである、エクメアはフォスを利用し、金剛の祈りを起動させようとしています。エクメアの本当の名前、それは「エンマ」です。

魂である存在の月人たちは、金剛がいつか自分たちの祈りを受け入れ、無に還る日を夢見ています。

月人たちは長すぎる年月を過ごしているため、すでに無に還ることしか希望を持てない生き物となっていたのです。

【ネタバレ注意】11巻以降の「宝石の国」はどうなっているの?

フォスは宝石から「にんげん」に進化していました。かつての友である宝石たちを砕き、「にんげん」となったフォスは、金剛に命令する力を手に入れたのです。

ところが、金剛は祈る機能を失っており、フォスは怒りに任せて金剛に「壊れろ」と命じます。金剛はようやく祈りの使命から解放され崩壊。そして彼の右目をフォスに託します。

フォスは金剛の右目を自分にあてはめました。すると、今度はフォス自身の身体が融解し、地球が崩壊する映像が頭に浮かんできたのです。

月ではエクメアと金剛が、今後のフォスの変化について話し合っています。

やがて金剛の持つ全ての力は、フォスに託されるというのです。そうすれば、全ての月人たち、宝石たちは無の世界に還ることが出来ます。

しかし、金剛の力が完全にフォスに移行するのは「一万年」もかかるというのです。

全ての宝石たちは「月人」となり、フォス以外全員が月で幸せを謳歌しています。果たして「一万年後」、フォスは覚醒するのでしょうか。

連載はここから開始されています!今後の展開も期待できそうです。

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