漫画「ワールドトリガー」が男女ともに強い人気を誇る理由を考察!

現在ジャンプSQで連載している漫画「ワールドトリガー」は単行本各巻で30万部以上も発行されており、アニメ化や舞台化もされている人気作品です。

「ワールドトリガー」の人気は男女ともに厚く、中には深い考察を行うコアなファンも多く存在します。

「絵が平凡」「キャラが多く見分けがつかない」「SFは苦手」といった理由でとっつきづらいと考える方や、人気の理由が分からないという方もいらっしゃいます。確かにヴィジュアルを一見してその魅力が伝わりづらい本作、この記事ではその魅力を簡単にご紹介します。

膨大なキャラクターそれぞれに魅力がある!

「ワールドトリガー」には膨大なキャラクターが存在しており、ゆうに100名を超えます。そしてそれぞれのキャラクターに等身大の魅力があります。

少年漫画のキャラクターは、孫悟空や両津勘吉、ルフィなど「ぶっ飛んだ」魅力のあるキャラクターが多いのが特徴ですが、「ワールドトリガー」のキャラクターの魅力はそれらとは一線を画しています。

基本的に派手な魅力を持つキャラは少なく、年齢に対して大人びたところはありますが、我々現実世界の一般的な人間のように「リアルな性格や感覚を持つ」キャラクターがほとんどです。

聞いただけでは「そんなキャラに魅力があるの?」と考えてしまいがちですが、各キャラがしっかり自分の考えを持ち、等身大でありながら、だからこそそれぞれの性格の違いが感じられます。

よくあるキャラクターの動かし方の間違いとして、キャラクターがご都合展開のためにしゃべらされていることがありますが、「ワールドトリガー」はそれを一切感じさせず、深く理解するほど何かキャラに沿わない言動があっても「ウラがあるんだな」と考察することができます。

この豊富なキャラクター性格のバリエーション、そしてそれぞれに他のキャラクターとの関係性があるため、キャラクターを重視する女性ファンの心をがっちりつかんでいます。このキャラクターの多さによる魅力は「テニスの王子様」に近いものがあります。

そしてそのような等身大のキャラクターの中で、突如独特の考えを持つキャラや突飛な行動をするキャラが現れるとそのギャップが素晴らしく魅力的であり、それは「ワールドトリガー」の漫画の大きな魅力のひとつとなっています。

徹底的に練りこまれた世界観と設定

SF作品には必須とされる世界観と設定作りですが、「ワールドトリガー」ではこれが実に入念に考えられておりSFファンにも納得頂けます。

作者が設定を作るのが大好きなのでしょう、発行されているデータブックは実に400P近くにも及び、各キャラや世界観、漫画内の技術の説明がこれでもかと詰め込まれています。

そのため漫画を読んでいて「この世界観だとこういう場合どうなるんだろう」「バトルでこういった戦術はできるのか?」といった疑問が浮かんでも、作者の中ではほぼ確実に考えがあるのだとう、という安心感があります。

そして深く考察するほど様々なシチュエーションでこういった仮定が思い浮かぶため、考察者同士で熱い論争が行われることも多いです。男性ファンにはこういった世界観がしっかり作り上げられた漫画を好む方も多く、幅広いファン層を獲得する理由の一つです。

とはいえそういった設定が多すぎる漫画は苦手、という方も心配いりません。

ストーリーに沿って読み進める分には過剰な説明が行われているわけではなく、簡単な世界観をつかんでおくだけでも、魅力的なキャラクターと彼らの関係性、思いもよらない展開など多くの要素で漫画を楽しむことができます。

多対多の集団戦闘が魅力的!

「ワールドトリガー」の魅力のひとつに「多対多の戦闘」があります。

「多対多の戦闘」が効果的に書かれている漫画は意外と珍しく、多くの漫画が「タイマン」もしくは「多対一」、もしくは多対多に見せかけて実際はそれぞれのキャラが一対一で戦っている、ということになりがちです。

その点「ワールドトリガー」は文句の付け所がない「多対多の戦闘」が描写されています。さらに「味方対敵」という二元構造ではなく、「三つ巴」「四つ巴」といった陣営に分かれた戦闘が効果的に描写されているのですから、これは信じられないテクニックです。

そして100名を超えるキャラクターが、きちんとそれぞれの立場で最良の手を考えて行動し、そして実力相当の活躍を行います。主人公ですら補正や覚醒といった特別な立場を与えられることはなく、あくまで地道で力をつけ、時に圧倒的な実力者に手も足も出ないこともありますが、実力相当の活躍をします。

漫画で「戦闘」が面白い漫画は意外なことに少なく、多くの漫画は戦闘以外の「ドラマ」「ストーリー」の方が面白いと評価されがちです。

しかし「ワールドトリガー」は文句なしに「戦闘」が面白い漫画です。そのため展開として延々とバトルをしていても、その人気が衰えないのです。

その他にも「ワールドトリガー」の魅力はたくさん!

述べた3つの魅力の他にも、「ワールドトリガー」は他の漫画と比べ以下のような特徴があり、それが漫画の魅力につながっています。

  • バトル漫画には珍しく、味方側の武器はキャラ特有のものではなく、「組織の規格」に沿った武器が存在し、その中で各キャラが特性に沿ったものを選択して利用する
  • ギャグセンスも高く、二宮に代表されるクールなキャラでも、その言動にお茶目さやシリアスな笑いがあったりする
  • 登場するほとんどの大人や年長キャラがみな分別と理解のある「しっかりとした大人」であり、信頼できる
  • 会議や戦闘前のブリーフィング、戦闘後の解説シーンなど「話しているだけ」のシーンでも十分に面白い

他にもたくさん上げるべき点はありますが、「ワールドトリガー」は作品を読み込めば読み込むほど面白く、他の漫画とは一線を画した唯一無二の漫画であると感じられるでしょう。

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