漫画「SPY×FAMILY」は、お洒落でわくわくする物語です。特に、登場人物たちが、特殊能力を持っているところが、魅力的です。
主人公が「黄昏」というコードネームのスパイなので、ファミリー物にしては、アクションシーンが多く、ハラハラドキドキします。
奥様が殺し屋で、娘と愛犬が超能力者なので、痛快さで物語が進みます。そして、暖かい気持ちで読み終えるのが、お勧めなところです。
そんな、魅力いっぱいのフォージャー家の人々を、紹介したいと思います。
娘のアーニャは、こころが読める超能力者
スパイであるロイド・フォージャーは、あるミッションのため、仮の家庭を持ちます。そのミッションには、6歳の子供が必要でした。
そのためロイドは、孤児院から孤児を引き取ります。その引き取られた養子が、アーニャです。
アーニャは心を読むことができる超能力者でした。超能力者であることは、ロイド達には秘密です。
もっと小さい頃は、ある組織の施設にいました。施設の実験中に超能力を身に着け、研究対象となっていました。そこから逃げてきたのです。
6歳というより、4〜5歳のようですが、引き取られたいがために、嘘をつきました。
アーニャは、心が読めるので、ロジャーがスパイだと知っていました。スパイの娘という、刺激のある生活を期待していたのです。
スパイの日常は、平凡なのですが、アーニャは自分のいたずらで、窮地にたたされます。一時は、お別れかと思われましたが、アーニャの意思と覚悟で、ミッションはスタートします。
アーニャの容姿は、瞳がくりくりしていて、可愛い少女です。おしゃべりはあまり得意ではないようで、片言で話します。
その片言が可愛いです。的を得たことを言ったり、トンチキなことを言ったりと、愉快です。ロジャーを「ちち」と呼ぶ姿もとても愛らしいです。
勉強も得意ではないようですが、幼いわりに空気を読む賢さを持っています。
アーニャは、人の心が聞こえても、周りに話せば、不審に思われることを知っています。そのため、単独行動をとることも多いですが、持ち前の才覚で乗り越えていきます。
プールで子供が溺れたときも、大人をうまく誘導し、命を助けました。その人命救助が表彰され、アーニャは、犬を飼うというご褒美を得ます。
アーニャの「はは」ヨルは、最強の殺し屋
市役所事務所に勤めているヨルの裏の顔は、殺し屋です。コードネームは「いばら姫」もちろん、心の読めるアーニャはヨルが殺し屋なのを知っています。
結婚適齢期なのに彼氏もいない堅物、というより世間離れした女性です。長い黒髪で、大きな瞳の神秘的な美女です。性格は、おっとりしていて、優しいのですが、キレると怖いです。
殺人に対して倫理観が乏しいように思えますが、貧しい中、独りで弟を育てるために必死だったようです。
身体能力に大変優れていて、戦闘においては、ほとんど無敵です。家事、特に料理は苦手で、美味しくないレベルではなく、吐くほどまずいです。
それでも、アーニャの母親として頑張っています。ロイドと結婚したのは、殺し屋という裏の顔を隠すためです。
年頃なのに結婚していないと、浮いてしまい、周りからスパイだと疑われ、挙句に殺し屋だとバレてしまうのを恐れたからです。
その事実をロイドは知りませんが、お互いに世間体を守るためにという名目で、契約結婚をしました。そのため、手をつなぐのもドキドキの二人です。
今はまだ、異性として意識していないようです。しかし、信頼関係はあるようです。本当の夫婦のように仲睦まじい二人です。
戦闘の時の息もピッタリです。二人のアクションシーンは、かっこいいです。
ヨルの「提案」というプロポーズに、ロイドが、無くした指輪の代わりに、爆弾のピンを抜いて、それを指輪がわりにするというシーンは、最高です。
二人は、爆風の中、「誓います」と、手を取り合っていました。まるで、愛し合っている二人のようでした。
実は、二人は一目ぼれをしていたのでしょうか。気付かない振りをしているだけかもしれません。
アーニャの愛犬は、超能力をもった元爆弾犬
アーニャは、ロイドと、ヨルと三人で、家で飼うための犬を探しに行きます。その途中でロイドは、「ブランツ外相の暗殺計画を阻止する」という指令をうけます。
捕まった犯人の一人が白状したところ、暗殺は、十数頭の犬に爆弾をくくりつけて、大統領の移動中に奇襲をかける計画だということが分かりました。
誰も知らなかったのですが、その十数頭の犬のうちの一匹が、超能力を持っていました。アーニャの超能力は、生き物の心を読み取ることができるという能力です。
犬が偶然、アーニャの傍を通り、目が合ったアーニャは、彼の心を読み取りました。何故か、犬は会ったことのないはずの、アーニャとロイド、ヨルの姿を心に映し出していました。
犬の超能力は、未来予知でした。その心を見てしまったアーニャは驚き、犬の後を追います。
アーニャは、犬に助けられ、テロリストのアジトから、逃げ帰ります。犬の予知能力のおかげで、ロジャーの命を救うこともできました。
その後、その犬は、アーニャの愛犬となります。犬の名前は、ボンドです。アーニャが名付けました。アーニャの愛聴するTV番組のボンドマンからとりました。
ボンドの行動が、ボンドマンのように紳士的で、足が黒く手袋をしているように見えるからです。
ボンドは、アーニャを乗せて走ることができるほど大きく、白いモコモコの毛並みをしています。つぶらな瞳も愛らしく、性格もおとなしいので、思わず抱きしめたくなる犬です。
いつまでも、アーニャと一緒にいられることを願います。
アーニャの「ちち」ロジャーは、平和主義のスパイ
この物語の背景には、東の国と西の国の国家間の冷戦関係問題があります。もちろん、現実の世界とは、違う世界です。
スパイも殺し屋も当たり前のように存在し、生活しています。天真爛漫なアーニャも、王国騎士のようなボンドも、研究所の副産物だったり、テロの道具だったりします。
そんな中、ロジャーは、世界平和を実現するために、スパイとして指令をこなしています。戦争を仕掛けようとしてくる東の国の企みを阻止するのが、彼の仕事です。
そのため、アーニャやヨルとウソの家族を演じています。
いつかこの任務が終われば、家族は家族でなくなる未来が待っています。なぜならば、ロジャーはスパイを続けなければいけないからです。
しかし、ロジャーは、アーニャとヨルと過ごすうちに、二人に対する愛着を感じはじめています。いつか、ヨルのことを愛し、アーニャとも離れられなくなるのではないのでしょうか。
実は、もうすでにそうなのかもしれません。
東と西が統合されて世界平和になるか、アーニャとヨルに本当のことを話して、本当の家族になるのか、今後の展開が楽しみです。
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