藤子・F・不二雄原作の大ヒット国民的作品ドラえもんに登場する個人的に魅力を感じているエピソードを紹介したいと思います。
エピソードを読み終わった後に自分の中で、いろいろと感情が動かされる話が好きなので、そういう話をたくさん紹介できたらと考えております。感動するものから、少し怖いもの、哀愁を感じるものや、羨ましい道具の話などたくさんの観点から選び紹介したいと思います。
のび太とドラえもんの関係性が色濃く描かれていたりするので、この作品がより好きになってもらえるように丁寧に記したいと思います。
帰ってきたドラえもんの話
ある日、ドラえもんが22世紀の世界へ帰らなければならなくなります。
のび太は酷く落ち込みますが、ドラえもんに心配をかけまいと強がってドラえもんのことを送り出す姿がとても感動できます。
ドラえもんとのび太は最後の日を2人で過ごし、ドラえもんのことを安心させようとのび太は一人でジャイアンに立ち向かって決闘する場面は本当に泣けます。
ボコボコにされながらものび太はジャイアンに立ち向かって泥臭く喧嘩に勝利する姿には、のび太の成長が窺えるので必見です。
ドラえもんは、のび太の頑張りを見て安心して22世紀の世界へと帰っていくのですが、ひとつだけ道具を置いて行ってくれます。それがウソ800というもので、これは嘘をつくとそれが本当のことになる道具です。
のび太はその道具のことをしばらくは忘れていたのですが、ある日ジャイアンとスネ夫が「ドラえもんが帰ってきた」という嘘を話した事でのび太はとても喜ぶのですが、それが嘘だったとわかりとてつもない失望の気持ちを抱いてしまう姿は必見です。
その許せない感情を晴らすために、のび太がウソ800を使ってジャイアンたちに仕返しをする展開に注目です。
「今日はいい天気だ」とのび太がいうと急に雨が降ったりして、言ったことと反対のことが起きてジャイアンたちを懲らしめていきます。
家に帰り、のび太はウソ800の効力が効いていることを忘れて「ドラえもんはもういない」と呟いたことでドラえもんが帰ってくるのでこの話はとても泣けるエピソードでおすすめです。
どくさいスイッチの話
ある日、のび太がジャイアンにいじめられて泣きながら家に帰ります。
部屋でゴロゴロしながら「ジャイアンなんていなくなればいいのに」と軽はずみなことを言ってしまいます。
ドラえもんがそれを聞いていて「本当にそんなこと思っているのか」と確認して「どくさいスイッチ」という道具を出してくれるのですが、それがとてつもなく恐ろしい道具なんです。
ボタンが付いたスイッチのような道具で、消したい人の名前などを叫びながらそのボタンを押すと、この世からその人物の存在自体を消すことができるものです。
のび太はこの道具を使うことをすごく悩みますが、街に出てジャイアンに追いかけ回された時に咄嗟に自分を守るためジャイアンを消してしまう場面に注目です。
跡形もなく消してしまった事でジャイアンの存在が本当になくなってしまったのか確信するためにジャイアンの家を訪れてジャイアンのママに確認するのですが「子供はジャイ子しかいない」と言われて存在自体無かったことにされている展開に恐怖がありました。
その後、のび太はスネ夫など嫌いな人物を消して行ってしまい、昼寝の最中に寝ぼけて「誰も彼も消えちゃえ」と言いながらボタンを押してしまい地球上の人間全てを消してしまうので本当に狂気を孕んだ話です。
1人っきりになり、好きなゲームなどを一人で楽しんでいたのですが、すぐに飽きてしまい、みんながいた時の方が面白かったということを痛感していくので本当にいろいろな感情が芽生えてきます。
夜になって「1人では生きていけない」と泣いているとドラえもんが現れて独裁者を懲らしめるための道具だった事を話してくれるので、その場面はすごく安心できます。
その後も、のび太はジャイアンたちにバカにされるのですが、今の方が全然幸せだと感じる姿がラストに描かれるので注目です。
無人島へ家出の話
のび太は外で遊んでいて帰りが遅くなったことでママたちから酷く叱られます。それが辛かったことで家出を計画する話なのですが、すごくドラマチックで面白いです。
家出をしようとしているのび太をドラえもんは説得するのですが聞く耳を持たずにドラえもんのポケットから道具をいくつか拝借してタケコプターを使い南の島へ行ってしまいます。
そこで、のび太は「自分がいなくなったことでパパとママは心配するだろう」という思惑があったらしく、しばらくの間南の島で生活していくのですが、タケコプターも使えなくなって帰ることができなくなってしまう姿に注目です。
「ドラえもんがきっと助けに来てくれる」と楽天的に考えていたのび太なのですが、一週間経っても、一ヶ月経っても、一年経っても全くドラえもんが助けに来ないので、どんどんのび太のメンタルは荒んでいきます。
とうとう十年の歳月が流れてしまいのび太は髭もじゃで泥だらけの姿に変わってしまうので本当にその姿が怖かったです。
その後、のび太は家出をする時にドラえもんから拝借した謎の道具を作動させます。謎のレーダー音が鳴り響きドラえもんが助けに来るのです。
この道具がのび太の居場所を教えてくれていたようで辛うじて助かる姿がすごく感動できます。十年ぶりに再会したドラえもんとのび太の姿が本当に異様でした。
そして、タイム風呂敷とタイムマシンを使って元の世界に戻るのですが、実際はのび太の精神年齢は十年歳を取っている展開で終了するのである意味不気味でしたね。
人生やり直し機の話
のび太は自分の能力がみんなより劣っていることに悩んでいました。そして、ドラえもんに今の能力で子供時代に戻れたら、どんなにいいかということを頼みます。
その願いを叶えるためにドラえもんは「人生やり直し機」という道具を出すのですが、その道具が本当に魅力的です。なんと今の記憶や身体能力で過去の自分に戻れるというものです。
のび太はその機械を使って子供時代に戻り天才少年として、みんなから持て囃される展開に注目です。
子供のび太は、みんなが漢字すら書けない年齢の時にすらすらと自分の名前を漢字で書いて驚かれたりするので、その展開から目が離せません。
のび太のママやおばあちゃんものび太が天才少年になった事で大喜びするのですが、のび太が成長するとともに人生やり直し機を使う前ののび太に戻ってしまうのが切ないです。
勉強することを怠って何もしなかったことで周りの同級生たちから取り残されるのび太の姿にとてつもない哀愁がありました。
この話でドラえもんが伝えたかったのは、きっと努力を惜しんでも何も得ることができないということだったのでしょうね。
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