「ダンジョン飯」正統派ファンタジーの料理漫画。食材はなんとモンスター!

「迷宮」と呼ばれるダンジョンで一攫千金を狙う冒険者たちが集う世界。

この世界では良く知るエルフやドワーフ、あまり聞きなれないハーフフットなど様々な種族が登場します。

主人公は人間(作中ではトールマンと呼ばれています)のライオス。妹のファリンは地下深くの火竜から自らを犠牲にして他のパーティーメンバーを脱出させました。
しかし、ファリンをそのままにはしておけない!とメンバーは彼女を蘇生させるため再びダンジョンへ赴いた一行。

そこで一人のドワーフと出会う事になるのです。

モンスターを料理して暮らしている謎のドワーフ『センシ』

ここで出会ったドワーフこそ物語の鍵になる人物「センシ」

ドワーフの彼は食料の調達も難しい迷宮で長年暮らしていると言います。

大鍋を背負い料理が得意だという彼が使う材料はなんと危険なモンスター!

ダンジョン攻略には健康な心身が欠かせない、そのためには良質な料理!とセンシはパーティーに加わり様々な料理を振る舞ってくれます

食材はモンスターなのでゲテモノ料理におもわれそうですがどれもすっごく美味しそうなんです!

中にはかき揚げやシャーベットなど、現実でも美味しく作るのに難しい料理も出てきます。見ているとほんとにお腹が空いちゃいます。

捕まえる方法や調理方法も見慣れたものからファンタジーならではというものまで様々!

モンスターを捕まえるだけでなく、時にはゴーレムに畑まで作ってしまう逞しさ。そして料理にかける情熱は誰にも負けない強い信念

もちろんそれが災いして危険な目に合う事も・・・

パーティーメンバーに呆れられるのもどこ吹く風で作られる料理は、モンスターが材料とは思えないほど美味しそうで健康に良さそう!

いざという時に力が出なければ命に係わるのが、モンスターのうようよする「迷宮」という場所です

センシが「ダンジョン攻略には健康な身体と食事が大切」と言っていたのも納得です。

人間味豊かなメンバーたちがとっても魅力的!

そんなモンスター料理を食べているパーティーメンバー。

実は主人公のライオス以外、最初は何とも冷ややかな反応でした。

センシがモンスターを食べていると聞いた時に目を輝かせたのはライオス一人。

実は前々からモンスターを食べてみたかった、と告白したライオスに他のメンバーはドン引きです

ハーフフット(童顔で小柄な種族)のチルチャックは渋々といった感じで食べていますが、ハーフエルフ(エルフと人間のハーフ)のマルシルは最初から拒否感が強めでした。

仲の良かったファリンを助ける為に仕方なく食べているようですが、センシの腕のおかげか美味しい料理に思わず顔がほころんでしまう事も。

途中からパーティーに加わったイヅツミは、偏食が強いせいかそこまで拒否感は無かったものの苦手なきのこを残してセンシに怒られるなんて事も。

ライオスの妹、ファリンを助けるためにダンジョンを進む彼らですが戦闘シーンもどこか面白いものが多いです。特にライオスはモンスターを食べてみたい!と思っていたためか知識が豊富で他ではなかなか見られない行動に出るので思わず笑ってしまうこと間違いなし!

エルフ系の種族はクールに書かれがちですが、マルシルは表情も感情もくるくる変わるとても人間味が豊かなキャラクターです。パーティーメンバーではマルシルへの共感が強くなるかもしれませんね。

調理法は様々! 美味しい? 不味い? モンスター料理

ダンジョン飯には思わず食べてみたい!と思うような料理もあれば、さすがにそれはちょっと・・・と思うような料理も出てきます。

それらを少しご紹介します。

バジリスクの卵とマンドレイクのオムレツ

ファンタジーで有名なバジリスクもこの漫画では立派な食材です。

それに魔力を回復させるマンドレイクを炒めて包み込んだ美味しそうで栄養満点な一品

鶏と蛇両方の頭を持つバジリスク自体も鶏肉のような味らしいですね。

除霊ソルベ

道中、幽霊に襲われた一行は自作の聖水を瓶に詰めて撃退します。

その時に幽霊で冷やされた聖水が凍ってとっても美味しそうなソルベに変身!

聖水の中身は色々な地域の魔よけの食材を入れて煮込んだお水だったのですが、その中身が美味しそうなものばかり。ミントなどのハーブやお酒にお塩、さらにはお砂糖やジャムまでさまざま。

意図せず出来上がったさわやかなソルベはさっぱりしていて疲れている時に食べてみたい一品でした。

動く鎧料理

さすがにこれは食べないだろうというものまで食べていました・・・

それはなんと『動く鎧』

ライオス一行は動く鎧を倒した後、それが鎧のパーツを貝の殻のようにして生きているモンスターだという事を突き止めたのです

モンスターと分かればあとは食べるだけ。本当の貝のように網焼きやスープにしてみましたがどうやら味は今一の様子・・・。

喜んでいるのはモンスター食が大好きなライオスだけ。

しかしセンシからすればもっと美味しく調理できたとのこと、さすがの探求心でした。

美味しいモンスター料理を食べながら進む一行ははたして・・・

道中も様々な人々と出会いモンスターを食べながら迷宮をの最深部にたどりついた彼らは、やっとのことでファリンを襲ったレッドドラゴンを倒す事に成功します。

そしてレッドドラゴンの中からファリンの骨を見つけだし、マルシルが禁じられた古代魔術を使って蘇生を成功させる事ができました。

倒したレッドドラゴンの肉で祝杯を挙げるライオス達。これでめでたしめでたしとはいきませんでした。

迷宮の主、狂乱の魔術師シスルが現れ、ライオス達を侵入者として排除しようとします。

そしてせっかく蘇ったファリンをモンスターの姿に変えてしまうのでした。

狂乱の魔術師が言うにはファリンは倒したレッドドラゴンの肉を使って蘇生をさせたので、彼女をレッドドラゴンと思っているようで・・・

やっとの事でライオスたちが取り返したファリン。彼女の今後が気になると共にモンスター料理もさらに美味しそうなものが盛りだくさん

彼らが最後どうなるのか展開が見逃せません!