社会問題を考えさせられる漫画【PLANETES(プラネテス)】の魅力とは

この漫画は現在世界が抱えている社会問題がベースに作られています。派手な戦闘シーンや伏線の回収は全くありません。

普通のサラリーマンの日常が続いていくような。そんな物語です。しかし、2075年という設定が

この漫画を面白くさせています。2075年には宇宙に頼らなければ生活出来ないような世の中になっているだろう…

そんな作者の思いがあるのかも知れません。

ファンタジー要素もないので、リアルなヒューマンドラマのような設定が好きな方にオススメしたい漫画です。

プラネテスの面白い設定

プラネテスの設定

  • 2075年の地球
  • 宇宙で仕事をすることが当たり前の世界
  • 主人公は宇宙のデブリ屋(ゴミの清掃員)
  • 宇宙に頼らなければ生活できない地球
  • 宇宙での人間格差

この漫画の主人公は宇宙のゴミを回収する清掃員です。ゴミの清掃員と言っても宇宙のゴミは非常に危険なものです。

宇宙空間に排出されたゴミは秒速6Kmで宇宙を漂います。

1秒で6Km移動するゴミが宇宙ステーションや衛生、ロケットシャトルにぶつかったら大惨事になってしまうからです。

主人公は””宇宙のゴミ拾い””と周囲にバカにされながらもプライドをもって仕事をしています。

小さなゴミ1つが大きな事故につながり、大きな事故で撒き散らされたゴミが更に大きな事故につながることを知っているからです。

漫画を読み勧めると宇宙のゴミの原因が少しずつ分かります。

宇宙のゴミは人間のエゴで開発されたモジュールや建築物ばかり…。宇宙空間をゴミ箱にしているのは人間だったのです。

地球を壊した人間が宇宙も壊すことになるのか?そんな思いにさせられる漫画です。

こうした問題は実際に世界的な問題として扱われており、ゴミが宇宙空間に増えすぎると地球から出れない時代がやってきてしまうと言われています。

登場キャラクターそれぞれにストーリーがある

  1. 婚約者が搭乗しているロケットにデブリがぶつかり死別を経験した男
  2. リストラが続き仲間と離れ離れになった船長
  3. 子供たちを地球に残し宇宙でデブリを拾い続ける父親
  4. 発展途上国で産まれたゆえに宇宙でも差別を受ける女
  5. 宇宙で産まれ地球に行ったことがない少女

簡単に5つ紹介しましたが、キャラクターたちが様々な思いを込めて宇宙で仕事をしてることが分かるでしょう。

個人的には婚約者を亡くしてしまった男の話が考えさせられました。

少しネタバレをすると宇宙空間を漂っている1本のネジが宇宙船にぶつかって大爆発をしてしまいます。

その爆発で婚約者が亡くなってしまい、男性はその爆発で宇宙に漂ってしまったゴミの中から婚約者を探すためにデブリ屋(ゴミ拾い)をしているのです。

宇宙のゴミの恐ろしさがリアルに描写されていて、少しだけ恋愛要素も含まれています。

三角関係のような少し面倒くさい感じの恋愛要素です。序盤から終盤にかけてグッとくるようなシーンはなかったので個人的にはいらない設定でしたね。笑

もしかすると恋愛要素を楽しみたい読者には刺さるかも知れません。

宇宙ではどんなデートプランがあるのか?気になる方は読んでみて下さい。

ただし期待はしない方がいいです。

主人公の夢は『My宇宙船を持つこと』

この漫画、ただゴミを拾っているだけではありません。途中から主人公はスペースデブリの仕事を辞めて木星を目指すことに!?

物語の序盤は宇宙のゴミがメインになっていますが、中盤は宇宙エネルギーがメインになっていくようなイメージです。

少しネタバレになりますが、主人公は宇宙のゴミ拾い中にアクシデントに巻き込まれます。

奇跡的に助かりますが、その恐怖心からドランカーのような状態になります。

その恐怖心を克服するために、木星を目指すための宇宙船がある場所へ仲間が連れて行き主人公に夢をもう一度抱かせるのです。

主人公はその出来事からストイックな考え方に切り替わります。

ちなみにこの当たりから恋愛要素が無くなっていきます。

木星を目指すためには、まずメンバーに入るためのテストに合格しなければなりません。

この合格テストが個人的にこの漫画の1番の見所になっています。

合格テストを受ける人の中には、中途半端な気持ちで受験する人や、命がけで受験する人がいます。

主人公の友達やライバル、敵対していた人物などと一緒に争うことになります。

テストは実戦形式で行われます。そして出題者は『宇宙しか愛せないエゴイストの男』という設定です。

どんなテストなのか?気になる方は読んで見て下さい。

この漫画はちょっとした時間に読むくらいが丁度いい

続きが気になる!という漫画ではありません。ちょっとした休憩時間や通勤など隙間時間に読むことをお勧めします。

クスッと笑うようなギャグ要素も無いので恥ずかしい思いはしないです。

世界が抱えている問題がテーマになっているのでちょっとした話題作りになるかも知れません。

絶対に読んで欲しい本ではありませんが見かけたら手を伸ばして読んでほしいとは思います。

教育という観点から見ても相応しい内容になっているのでお子さんに読ませてみるのもありかも知れません。

ある意味万人受けする漫画といえますし、今は放送されていませんがNHKでアニメが放送されていたことがあります。

そういった意味で漫画自体は古いかも知れませんが、古臭さを感じさえない内容ですよ。

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