野球漫画「キャプテン」の谷口、丸井、イガラシの３人のキャプテンについて

野球漫画「キャプテン」においては先代キャプテン、谷口、丸井、イガラシ、近藤という５人のキャプテンが登場してきます。

この内で作品内での登場が多かった谷口、丸井、イガラシという３人のキャプテンについて、彼らの野球の実力、性格の適性、カリスマ性、人間性などの要素を分析していこうと思います。

そしてどのキャプテンが一番キャプテンの適性があるのか、そしてどのキャプテンが一番チームを勝たせることができるかについて考察していきたいと思います。

谷口キャプテンについて

まず谷口キャプテンの野球の実力ですが、墨谷２中に転校したての頃は大したことはありませんでした。

しかし父親との神社での猛特訓によって守備、打撃ともに実力を上げていき、キャプテンになってからは満足にできなかったノックもこの猛練習によってできるようになりました。

青葉学院との再試合の前には投手経験が全く無かったレベルから青葉の１軍相手にも恐れられるような速球を投げるまでになっていきました。

谷口の実力については最初から上手いというわけではなくて、とにかく猛練習によってできるようになっていくというタイプです。

谷口自身がこういうタイプなものですので、彼は強豪の青葉学院戦を前にして他のナインたちにも猛特訓を行っていきます。

あまりの猛特訓ぶりに我慢できなくなった他のナインたちは谷口に抗議しようとしますが、その時に神社で猛特訓をする谷口を見て抗議をやめて練習に取り組んでいきました。

こうしたことからわかることは谷口は圧倒的な実力で他のナインを引っ張っていくキャプテンではなくて、自分の練習への取り組み方を見せて自然と他のナインたちにやる気を起こさせるタイプのキャプテンであるということです。

しかし、その一方で敬遠すべき場面ではっきり敬遠の指示ができなかったり、１年生のイガラシを抜擢して他のナインの反感を買ってしまったり、自分だけ影で練習することで他のナインに楽していると誤解されてしまったりという一面もあります。

総合すると野球への取り組み方は他のナインたちの模範とあるところがあって、そこはキャプテンの適性ありと言えますが、言葉足らずであったり、優柔不断なところはキャプテンとしてはマイナス面であると言えます。

丸井キャプテンについて

谷口の卒業後にキャプテンになった丸井は前キャプテンの谷口を尊敬するがあまりに、自分の意思がないと他のナインたちに思われてしまいます。

そして実力は高いが自信過剰な近藤という新入生と全く馬が合わなかった丸井はなにかにつけて近藤と衝突してしまいます。

その近藤のプレーによって選抜の初戦に負けてしまった後、丸井は近藤に当たり散らしてしまいます。

そんな丸井の態度を見た他のナインたちにキャプテンを解任されかけますが、敗戦直後に練習試合を組むなどの努力によってどうにかキャプテンを続けることになりました。

その後の丸井は１年後輩のイガラシを参謀役として据え、彼の意見を聞き入れていきました。

丸井はお調子者で短気な性格なのでお世辞にもキャプテンの適性があるとは言えないと思うのですが、それを自覚してイガラシという参謀役を置いたことでうまくチームが回転したと言えると思います。

そんな丸井ですが、野球の実力の方はかなり高いと思われます。

谷口キャプテンの時にセカンドをイガラシに奪われてしまいますが、イガラシがすごすぎただけであってその身のこなしや動きは見事なものがあります。

バッティングの方もミート中心の打撃ながら青葉学院の佐野からホームランを放つなどツボに来た時には一発も打てる実力があります。

こうしたことから私個人としては他のメンバーをまとめるキャプテンというよりもチームを盛り上げるムードメーカーの役割が丸井には適していると思います。

イガラシキャプテンについて

丸井の後のキャプテンになったイガラシはまず野球の実力は誰も文句のつけようがないほどの高いレベルを持っています。

体は小柄なのですがすべてのポジションを経験していて、この「キャプテン」においても投手、二塁手、三塁手としてプレーもしていますし、４番を打つなどバッティングもセンス抜群であります。

谷口キャプテンが実力よりもその取り組み方で他のメンバーを引っ張るキャプテンだったのに対して、イガラシの場合はその抜群の実力で持って他のナインを引っ張っていくタイプのキャプテンであると言えます。

そんなイガラシですが、性格の方は少し問題がありました。

特に１年生の時などは先輩であっても遠慮せずにハッキリものを言い過ぎるために反感を買ってしまったりと何かと他のメンバーとの衝突がありました。

２年生の時に短気な丸井キャプテンを補佐する役割を担ってきて短気な面はかなり改善はせれ、冷静な視点も持てるようになってだいぶキャプテンらしくはなったと言えます。

ただイガラシの場合は自分がなんでもできてしまうがゆえに、ほかのナインたちにも厳しい練習を平気で課してしまうところがあります。

そこは谷口と同じなのですが、イガラシの場合は谷口と違ってハッキリとものを言い過ぎるために脱落者を出してしまいやすい部分があるのは否めないです。

谷口、丸井、イガラシのうち一番キャプテンの適性があるのは誰なのか？

ここまで谷口、丸井、イガラシの３人の野球の実力とキャプテンの適性について書いてきました。

あくまで個人的な見解ですが、私の中では野球の実力では・・・・

イガラシ　＞　丸井　＞　谷口となります。

そしてキャプテンの適性ですが、まず丸井は脱落してしまいます。

丸井はあまりにも短気でお調子者な性格すぎて好き嫌いが激しいですし、冷静な判断ができない部分が多すぎます。

前述のようにキャプテンではなくてチームを盛り上げるムードメーカーが彼には最適でしょう。

問題はイガラシと谷口のどちらがキャプテンとしていいのかということです。

何事も最後まであきらめずにひたすら頑張れて、その姿勢で他のナインを引っ張れるがリーダーとしては決断力にかけ、ハッキリ物を言えない「谷口」。

そして抜群の野球センスを持ち猛練習も軽くこなせるスーパーマンだが、それゆえに他のナインがついていけない可能性がある「イガラシ」のどちらがいいのかという問題です。

心情的には谷口キャプテンの方に傾いてしまいそうですが、勝負に対する厳しさを考慮するとイガラシの方に軍配が上がるという具合です。

これはなかなかの難問であり、いくら考えても優劣つけがたいというのが私の結論です。

個人的な意見となりましたが、ぜひ読んでみてあなたの「キャプテン」を決めてみてもいいと思います。野球好きにはマストな漫画なのは間違いありませんので。