1989年から連載されていたダークファンタジー漫画「ベルセルク」は、2021年に作者・三浦建太郎氏の逝去という悲しい形で幕を下ろしました。
2021年12月には実質的な最終巻となる41巻が発売され、今後の連載は「不明」とされています。
とはいえ、大人気の漫画でしたからせめて結末だけでも知りたいというファンの声は現在もよく聞かれているものです。
ではここで、途中で終わってしまった「ベルセルク」の残した謎には何があるのか、そして今後はどのような展開が考えられるのかを予想してみましょう。
目次
「ガッツの持つベヘリット」、最終的な所有者は誰だったのか?
ガッツが手放すことがなかった「ベヘリット」。これは最終的に誰のものとなったのでしょうか。
消去法で考えてみましょう。
まずガッツ、キャスカのふたりはすでに烙印が刻まれています。
一度供物として捧げられてしまった者は、転生することが出来ないことがゴッドハンドによって語られているので、このふたりが使うことは無いでしょう。
力を欲し、ガッツのベヘリットの側にいる人物。なおかつ使徒になるほどの願いを持つであろう人物とは。
完全に推測ではありますが、セルピコがこの条件に当てはまります。
セルピコは数回に渡るガッツとの決闘に敗北し、すでに和解している人物です。
ですが彼には命に代えても守りたいファルネーゼという存在がいます。
彼自身、ガッツがファルネーゼを襲うことになればガッツを殺害することにためらうことはないでしょう。
ガッツが狂戦士の甲冑に取り込まれ、正気を失った結果ファルネーゼを襲ったとあれば、セルピコは「ベヘリット」を使ってでも力を欲するのではないでしょうか。
さらにその際の生贄には、ファルネーゼもしくは旅の仲間全員を選択する可能性もあります。
反対にファルネーゼはガッツに心酔し、魔術師としても覚醒しているため、「ベヘリット」を使うことは考えにくいのです。
グリフィスの最終目的は「ファルコニア建国」以外にもあった?
鷹の都・ファルコニアを出現させ、今後も版図拡大を精力的に行うと宣言したグリフィス。彼は高みを目指して飛び続ける鷹そのものです。その最終的な目的はどこにたどりつくのでしょう。
現在唯一の「人の住める都」として栄えるファルコニアですが、最終的にはここの人間全員がグリフィスの野望のために烙印を押される運命にあると考えられます。
これは、覇王カイゼリックの物語をたどることでわかるでしょう。カイゼリックの都は最終的にゴッドハンドによって滅ぼされています。
その際、民の額には烙印が刻まれていることが描かれていました。
グリフィスは高く、高く飛翔を続けることが目的の「欲望の天使」。
そのため、カイゼリックよりも遥かな高みを目指すでしょう。
そのために「鷹の団」メンバーよりも遥かに多い人間を捧げ、さらなる飛躍を遂げると思われます。
むしろファルコニアはそのための餌であるとも言えるのです。
グリフィスは恐らく「ゴッドハンド」としても「神」に近い領域にまで辿りつくことが目的となるのではないかと思われます。
実際に彼は、ベルセルクの単行本未収録話で「深淵の神」に出会っているのです。
そこでグリフィスは「欲するままにせよ」と掲示を受けました。
どこまでも高みを目指す彼は、神になるまで飛翔するのではないでしょうか。
ガッツVSグリフィス、最終的な結果はどちらに軍配が?
これはずばり、どれほどの犠牲者を出したとしてもガッツが勝利すると思われます。
理由は生前の三浦建太郎氏が「最終的にはハッピーエンドにする」とインタビューなどで述べているからです。
もちろん、既刊コミックスの状態ではグリフィスに勝利する目途はほとんど立っていません。
しかし、41巻でようやくひとつの可能性は示されました。
それは、ガッツとキャスカの子である「月下の少年」が「グリフィス」と同一人物であることです。
満月の日の夜にだけ、グリフィスは子どもの姿に変貌します。そして子どもの意思でガッツとキャスカのもとに姿を現していました。
「月下の少年」の正体は、断罪の塔で心を失ったキャスカを助けたあの赤子でしょう。
グリフィスが受肉する際に、その赤子は肉の器としてグリフィスと一体化したのです。
「月下の少年」の姿であれば、今のガッツでもグリフィスを殺すことが出来ます……が、自分とキャスカの子を、彼が殺せるでしょうか?
これは無理です。
この葛藤が描かれた上で、狂戦士の甲冑を身にまとうガッツが堂々とグリフィスと剣を交えるのだと思われます。
ガッツは恐らく、「髑髏の騎士」の力を継承するか、もしくは「因果律の外にある者」としてグリフィスを討つはずです!
「新生・鷹の団」のメンバーはイシドロやnシールケ、他の仲間たちが戦うことになったのではないでしょうか。
宿敵・ゾッドは髑髏の騎士と決着をつける、もしくはガッツがトドメを刺すことになっていたと考えられます。
「ベルセルク」41巻以降のストーリー展開について予測!
これまで「ベルセルク」を読んできた結果、41巻以降には以下のような展開が考えられます。
まずはグリフィスの「妖精島」への襲撃です。
グリフィスにとって邪魔となるのは人間や魔物ではありません。この世の理を超越した力を呼び起こす魔術師です。
41巻ではガッツと髑髏の騎士が出現したことから、とある魔女が「爺ィ共の寝言もいよいよ以って実現と成るか」とつぶやいていました。
恐らく何らかの不吉なイベントが起こる予定だったと考えられます。
ガッツとキャスカについては、しばらく会えない状態が続いたのちに、ファルネーゼの術もしくは犠牲などによって、キャスカが正気を取り戻すと考えられます。
妖精島を脱出した一行は、いよいよファルコニアを目指すのか。
それ以外の土地を目指すのかは予測が出来ない部分です。
もしファルコニアを目指すとしても、恐らくゾッドや他の「新・鷹の団」の使徒たちとの死闘が描かれ、再び数年に渡る連載となったでしょう。
これまでの連載期間を考えると、ファンにとってはこれからが「ガッツの反撃」が本格化する流れでした。
作者のご冥福を深くお祈り申し上げます。
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