【ONE OUTS】野球好きじゃない人も十分に楽しめる野球漫画 

野球漫画と聞くと読む気にならない人もいるかも知れませんが、この漫画はスポーツ漫画の斜め上をいっているので楽しく読むことが出来ます。

主人公を含め個性的なキャラクターが登場します。しかし非現実的な設定は無いので、どちらかというと大人が楽しめる漫画です。

野球漫画ですが典型的な野球漫画ではありません。

例えば9人で内野を守る『9人内野』など面白い戦略で戦ったりします。駆け引きの世界を野球で表現した誰が読んでも飽きない漫画です。

主人公は野球経験の無い勝負師

漫画の主人公の特徴

  • 球種は無く、ストレートしか投げることが出来ない
  • 賭け野球を得意としていて500戦無敗を誇っている
  • 球速は120前後で中学生並のスピードしかない
  • チームメイトと練習をすることは無い
  • チームメイトにも容赦はしない

主人公は実績も経験もない野球の素人なのに、実績や経験のあるプロのバッターが打てない玉を投げます。

なぜ打者は打つことが出来ないのか?その理由が徐々に明らかにされていきます。

必殺ワザのようなものは無く、現実でも十分に有り得る方法でチームを勝利に導きます。

主人公は勝負ごとにおいて一切妥協なし。チームメイトに対しても容赦はありません。

また相手チームにも自分にも厳しいその偏りの無い考え方に読者も魅了されることでしょう。

また主人公が所属するオーナーもクセのあるキャラクターです。

野球をスポーツではなくビジネスとして捉えている銭ゲバのような性格で主人公を様々な仕方で陥れようとします。

一番厄介なキャラクターがこのオーナーと言えるかも知れません。

敵チームと野球で戦いながらオーナーとの心理戦をする物語がこの漫画の見所です。

弱小球団がペナントレースをどうやって勝ち抜いて行くのか楽しみながら読んで下さい。

こんな野球漫画は読んだことが無い!

冒頭でも少し紹介しましたが、9人内野という戦略も登場します。

バッターが内野に打ったら即アウト、外野に打てばホームランという戦略です。

普通では有り得ない戦略ですが、漫画を読んでいると実際にやってみたら面白いんじゃないか?と

思えるほど良く出来た戦略です。

他にも奇策といえる戦略が展開されていきます。読者の斜め上をいく発想に驚くことでしょう。

敵チームのキャラクターも個性的です。

  • 驚異の動体視力を持つ天才バッター
  • バントしか出来ない短距離走者
  • いかさまナックルボールを投げる外人ピッチャー

他にも面白い敵キャラが登場しますが楽しみを奪ってしまうのでこの辺にしておきます。

また野球漫画と聞くと「青春」や「恋愛」のようなイメージがありますが、この漫画はそのような要素が一切ありません。

勝負とは何か?勝つとは何か?読者は普段考えもしないような思考になれる。そんな漫画です。

自分だったらピンチをどうやって乗り切るだろうか?そんなことを考えながら読むことも出来ますし、きっと読み終わることには主人公の虜になっていると思います。

個性的すぎる主人公ですが決して間違えた事は言いません。彼の強さの秘訣を読み勧めながら楽しむことができますよ。

リアルな駆け引きが再現されている

駆け引きがリアルに感じる要素

  • この漫画には必殺ワザのようなものがない
  • 大人の事情などリアルな駆け引きが行われる
  • ペナルティのような要素もありドキドキ感が味わえる
  • 選手同士の心理戦がリアルに描写されている

このように実際に起こり得る設定で物語は進んでいくので飽きることがありません。

この漫画は2種類の大きく分けて駆け引きがあります。

  • ペナントレースの優勝を目指して競い合うという野球チームとしての駆け引き
  • 主人公とオーナーのワンナウツ契約書による駆け引き

漫画のタイトルにもなっている【ワンナウツ】

この漫画のワンナウツ契約とは、アウトをとったらピッチャーの勝ち、ヒットを打たれたらピッチャーの負け。というシンプルな契約です。

主人公とオーナーはこの契約に莫大なお金を賭けています。

このワンナウツ契約が漫画を面白くさせるエッセンスとなり、緊張感のある戦いを読者も楽しむことが出来るという訳です。

この漫画はアニメ化もされているので漫画と両方で楽しむことが出来ます。

きっとアニメを見てしまったら続きが気になって単行本を買い漁ってしまうでしょう。

物語には伏線のようなものは少なくシンプルな構成になっています。

シンプルですが何度も読みたくなる不思議な漫画です。

【ネタバレ】完結の仕方がまた面白い

個人的にはハッピーエンドともバッドエンドとも言える完結の仕方をします。

その後を想像で膨らませることが出来るので様々な考察をすることができます。

完結する際には、少し伏線を回収するような進展があるので納得の行く終わり方と言えるでしょう。

ただもっと読みたかった…と思うような終わり方でもあります。

こんな人に読んで欲しいです。

  • スポーツ漫画を読んだことがない人
  • 頭脳戦を楽しみたい人
  • 定番のストーリー展開に飽きている人

私は野球が好きではありませんが関係なく楽しむことが出来ました。

野球がわからなくても十分面白いです。今後このような野球漫画が出てくることは無いかも知れません。

ちなみに、今回はワンナウツのレビューをしましたが甲斐谷忍さんの漫画は他にもあるので是非読んで見て下さいねー。

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